Windows7上でVOCALOID MEIKO/KAITO に歌ってもらう

注意書き

VOCALOID1は御存知の通り(?)、MEIKOやKAITOの音声DBの開発元であるクリプトンから、「WindowsVISTAの環境には対応しておりません」と明言されています。Windows7もVISTAの後継である以上同じ扱いでしょう。

(参考)クリプトンの製品紹介ページ-「動作環境」タブを開いてください [Link]

従って、この記事の内容を貴方の環境で試す場合は自己責任でお願いします。少なくともPCの調子が悪くなった時に自力で何とか出来ない人には全くもってお勧め出来ない内容です。よく分からない人はあくまで読み物としてお楽しみいただければ…読み物として面白いかどうかも微妙ですが、そういう事でひとつお付き合いのほどを。

Windowsは互換性の高さが売りの一つなのに、一体どういう事なんだろう?と思いいろいろと試してみた結果、自分の環境では以下のような手順を踏めばエディット中のフリーズや不審な挙動もなく歌ってくれるようになりました。前述の通りこれで絶対大丈夫という方法ではありませんが、Windows7でVOCALOID1を歌わせたい方の参考になればこれ幸いであります。

Windows7にVOCALOID1を導入するにあたり、まず問題になるのはWindowsVista以降採用された「ユーザーアカウント制御(UAC)」です。これが今までのソフトと相性が良くありません。セキュリティを高める効果があるらしいのですが、個人的にはなんで面倒なことをユーザーに押し付けるんだという気持ちでいっぱいです。というわけで(?)細かい説明はしませんが、インストーラー標準のC:\Program Files にインストールする場合、UACを無効にしないとシンガー設定周りで面倒な不具合が出る可能性があります。

UAC問題の回避手段は

1:今までのソフト用にC:\Program Files  以外のフォルダを作り、そこにインストールする。

2:UACを無効にする。

くらいでしょうか。自分は面倒くさいので2:を選択しています。

(いや、UACの意義は認めますが、あんだけ頻繁に確認されたらよっぽど真面目な人以外はまともに判断せずにクリックするようになるでしょう。 ちゃんと判断せずにクリックしちゃったらUACの意味ないのに!)

ともかく、UAC問題をクリアするのがまず第一です。それを解決したあとでインストールします。

インストール後アクティベートする前に、VOCALOID.exeのプロパティを開きます。普通にインストーラーの動作に従うとインストール後にアクティベート画面が出てきますが、アクティベートする前にやるこべき事があるので華麗にスルー(キャンセル)してください。後できちんとアクティベートすれば問題ありません。インストール先を変えていなければ通常はC:\Program Files\VOCALOID にあるはずです。インストール先を変えた場合は、自分で変えたインストール先なので自分で探してくださいw

開いたウインドウの「互換性」タブをクリックして、赤い丸をつけたチェックボックスをチェックし、互換モードは「Windows2000」を選択します。自分の環境だけかも知れませんが、WindowsXPではVOCALOID Editor上でのマウス操作、特にドラッグ中に不定期にフリーズするという症状が収まりませんでした。

アクティベートはまだです。ここで一旦VOCALOID Editorを起動したり、RewireやVSTiといったハイテク環境をお持ちの方はそれらの動作を十分に検証してみてください。一日や二日アクティベートしないでも大丈夫です。ただしアクティベート前は正式版扱いではありませんので、Cadenciiからは使えない可能性がありますが、Cadencii側もVOCALOID1側もそれが正常な動作です。念のため。

また、手放せない人もいるであろう某プラグインも、アクティベートにインストールし、動作するかをチェックしてください。

ここまでしつこいと 気がつくと思いますが、VOCALOID1はアクティベートされた後、自身がインストールされたフォルダの内容や、VOCALOID.exeの変更(プロパティの変更も含む!)を監視しており、それらの変更があった場合VOCALOIDエンジン自体が動かなくなるようなプロテクトが掛かっています。そのため、フォルダの中にファイルを追加したり、特に互換モードの設定をいじる場合はアクティベート前に済ませておく必要があります。

今回いろいろと試してみて判ったのは(あくまで推測でしかありませんが)、問題を起こしているのは「UAC」と「VOCALOID.exe(VOCALOID Editor)」の2つだと思います。
特にシンガー設定が消えた・増えた/シンガーが居なくなった(!)系のトラブルは、UACが有効な場合、Program Filesフォルダにデータファイルの書き込みが行われるのを防止する機能とVOCALOID1のプロテクトの相性問題の可能性が高いです。VOCALOID Editorがフリーズする問題に関しては、CadenciiというVOCALOID1/VOCALOID2/UTAUを統合的に扱えるエディタがありますので、そちらを使うのも選択肢の一つです。

参考:Cadencii [Link]
Undoが複数回出来たり、その他VOCALOID Editorよりも便利な機能が搭載されています。試行錯誤・トライアンドエラー的な手法が取りやすいので、VOCALOIDに慣れていない人にオススメ出来るソフトです。

ここまでダラダラと思いつくままに書き連ねてきましたが、結局やるべき事は

1:UACによるProgram Filesフォルダへの書き込み制限を 回避してやる
(回避方法は「Program Filesフォルダ以外にインストール」するか「UAC自体を無効にする」くらいだと思います)

2:アクティベートに、VOCALOID.exeを互換モード・管理者権限で実行するように設定する。
(アクティベート前に設定を変更しないとヘソを曲げられるので要注意です。元の設定に戻しても機嫌が直らない事があります

以上2点です。
実行する順番が鍵になったりしますが、やるべき事自体はそんなに多いわけでも複雑でもないと思います。メーカーのきちんとしたサポート・保証がないと不安という人にはなんの解決にもなりませんが、とにかく動けばイインダヨという人にとっては、ひょっとしたら何かの参考になるかも知れません。

もし、ここまでお付き合いいただいた方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。お疲れ様です。
歌ってもらうといいつつそこまでたどり着く気配すらありませんが、今回はインストールまでということでw

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